30代になった社会福祉士・しげKickのブログ

昭和60年生まれ社会福祉士のしげkickです。福祉や医療関係、その他ゆるく書いていきます。

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社会福祉士の実習における事前学習のポイントについてまとめてみました。

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社会福祉士の実習で行う事前学習は何のためにあるか。

「実習で何をしたらいいんだろう」

これが私の実習1日目における感想でした。

 

決して怠けていたわけではなく、

事前に実習先の施設を

しっかり調べていました。

 

しかし、事前学習をしても

「そこで何を学習するのか」

はっきりしないまま、

適当にやり過ごしていました。

 

その際、担当の教官から、

「ソーシャルワークの基本が分かっていない」

と指摘され、そこから

色々勉強した記憶があります。

 

そこで分かったのは、実習

「ソーシャルワークを現場でみて学習すること」

が大切であり、

その事前学習として、

「ソーシャルワークの基礎を理解する」

必要があるということでした。

 

なので、実習で困らないように

簡単にソーシャルワークの基本を

まとめてみました。

 

ソーシャルワークは大きく分けて2種類

日本において、ソーシャルワークは

「社会福祉援助技術」という言葉で表現され、

「直接援助技術」「間接援助技術」の2種類に

分けられます。

直接援助技術とは

直接、クライエントに働きかけて問題解決を図る方法を

「直接援助技術」と言い、

  • 個別援助技術(ケースワーク)
  • 集団援助技術(グループワーク)

に分けられます。

個別援助技術(ケースワーク)

 個人・家族をメインに面接を行って援助することを

個別援助技術(ケースワークいいます。

 

また、個別援助技術を行う人を「ケースワーカー」

と呼び、実習の教官を担当することが多いです。

 

実習では現場でケースワークを学び、

また、その総まとめとして、実際に

支援計画を立てることもあります。

 

ただ、個別援助技術(ケースワーク

介護士や保育士が行う「ケアワーク」

とても似ているため、

非常に区別しづらいです

 

理解するヒントとして、個別援助技術(ケースワーク

を行っている職員はケアワークをしながらも、

そのクライアントの問題点、課題などの

情報収集をしています

 

なので、常にケースワーカーの発言を気にしながら、

どうやってクライエントの情報を引き出しているのか

観察してみることが大切です。

 

ケースワークについては以下の記事で

くわしく解説しています。

social-walfare-work.hatenablog.com

 

集団援助技術(グループワーク)

集団を通して支援を行い、

その相互作用によって、各メンバーに

おける課題の解決を行う技術です。

 

代表的なのは覚せい剤などの薬物依存の人を

対象とした民間のリハビリ施設「全国ダルク」

が挙げられます。

 

また、私が実習した児童養護施設でも

児童が5人、保母1人、支援員1人

で同じ家の中で生活をするという

グループワークをとっていました。

 

実際に支援を観察すると集団援助技術(グループワーク)

を使われていることがありますので、

それを見つけて、考察するのもいい学習になります。

 

間接援助技術とは

クライエントに直接働きかけるのではなく、

社会福祉の環境を良くするように

間接的に働きかける援助技術のことです。

 

間接援助技術で代表的なのものは
  • 地域援助技術(コミュニティワーク)
  • 社会福祉計画技術(ケアマネジメント)
  • 社会福祉運営管理(アドミニストレーション)

が挙げられます。

地域援助技術(コミュニティワーク)

対象は地域社会、その住民になります。

地域社会にある福祉ニーズや課題の解決のために

ネットワークを作ったり、資源を調達したりして

支援をします。

1つの代表例として挙げられるのが、ボランティア活動です。

実習先が「社会福祉協議会」の場合は絶対に覚えておきましょう。

 

社会福祉計画技術

平たく言うと、計画を作り、それに沿って

関係する機関に働きかける援助技術です。

建築士に例えると設計士のようなものです。

 

代表的なのは「ケアマネージャー」です。

介護サービス等の提供についての計画の作成して、

市町村・サービス 事業者・施設等との連絡調整を行います。

 

また、実習で行う「支援計画」作成も

その一つと言えます。

 

社会福祉運営管理(アドミニストレーション)

社会福祉における組織や施設などを

適切に運営・管理するために

取られる方法のことです。

 

財務管理やスタッフの人事など

社会福祉以外の非常に幅広い知識が求められます。

 

今、私は職場で財務管理を行っていますが、

最初は専門外の仕事だったので、非常に苦労しました。

 

実習先で管理者という人をみかけたら、

大体その人が社会福祉運営管理(アドミニストレーション)

を担当していると思ってください。

 

まとめ

ソーシャルワークの要点をまとめましたが、

正直、ピンとこない人も多いと思います。

そんな方には『経済学者 日本の最貧困地域に挑む

を読んでみるといいですよ。

 

テキストのような難解な言葉はなく、

感覚的にソーシャルワークが理解できるようになります。

実習でも役に立つ視点がたくさんあります。